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2023.03.25

教えて心理士さん④

   臨床心理士の子育てコラム2023.3.25

 

厳しい松本の寒さもようやく緩み、春の気配ですね。今年は桜の開花も早そうです。この時期になると毎年スノータイヤからノーマルタイヤへの穿き替えに悩みます。もう降らないだろうと思っていても、4月に大雪なんてこともありますから。 

さて乳児院では小規模養育を行っています。子どもたちの暮らしを少しでも家庭の暮らしに近づけたいとの思いからです。乳児院は子どもたちが24時間生活をする場所です。保育園のように、昼間(あるいは夜間)は集団生活をして、毎日家族のもとに帰っていくという施設ではありません。そのため、いかに子どもたちに家庭的な生活を保障するかが大切だと考えています。 

「家庭的」と聞くとどんなイメージを持つでしょうか。実は「家庭」という概念は時代によって変わってきました。先ほど小規模養育と書きました。子どもの数は国の基準では4~6人までと決められています。ところで私の母は7人きょうだいです。それが一般的な時代もありました(もちろん今でも大家族はあります)。育った家族の形や関係性は多様ですし、「家庭的」という言葉に抱くイメージも様々です。 

そんな中で、子どもたちが自分を大切にしてくれる大人と安心して過ごせること、一人一人の育ちや個性が尊重されること、当たり前の経験ができること等々、日々「家庭的」の意味を考えながら子どもたちと接しています。 

 

*乳児院では電話や来院による育児相談を受けています。また親子で集える広場や、グループワークによる仲間づくりの講座を計画しています。お問い合わせください。 

文責:小川