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2022.07.01

教えて心理士さん①

 

臨床心理士の子育てコラム 2022.6.29

 

2年前の冬、突然始まったコロナが変えてしまった私たちの暮らしの中で、小さな子どもを育てるお母さんが孤独を抱え、つらい思いを誰にも話せないのではないかと胸が痛みました。

コロナ禍でなくても子育て家庭が地域につながりを作りづらくなっています。私が幼稚園時代を過ごしたのは、真ん中にある庭を囲むように建っている社宅で、今でいうコレクティブハウスでした。庭は憩いの場であり、各戸の共有スペースとして使われていました。子どもは親以外の大人たちにも多く関わられながら育ったように思います。それが良かったのかどうか手放しでは言えないのですが。

親以外のたくさんの人が子育てに関わる養育の形をアロペアレンティングと言います。いつの時代にも子育てはたくさんの人の手で行われてきました。人類の子育ての歴史は、母親以外の家族や親族、地域の大人が子育てに関わる共同養育が前提にあったようです。

今のお母さんは世間のさまざまなバッシングとあら探しの目にさらされているようです。子育てに関する責任を一身に背負って、うまくできない自分に落ち込むことも少なくないのではないでしょうか。

子育ては母親だけの責任で行うものではありません。あなたの一生懸命な子育てを応援してくれる温かい目もあります。仲間、地域で支えあいながら、自分らしい育児を見つけ自信を取り戻していくために、乳児院は役に立ちたいと思っています。あなたと出会えますように。

*乳児院では電話や来院による育児相談を受けています。またグループワークによる仲間づくりの講座を計画しています。
*来院相談や講座開催は松本市の感染警戒レベルによります。お問い合わせください。

文責:小川